不動産業界に蔓延する高預かりについて④
2024/04/10
高預かりの問題点と、高預かりが蔓延する理由を今まで書いてきましたが、では売主様がどうすれば高預かりを見抜き、防げるのかをご説明したいと思います。
前提として、不動産査定サイト等の、複数社が査定額を提案しあう仕組みが悪いとは全然思いません。
ただ、売主様の不動産会社を選ぶ判断基準が、 ”仲介提案価格” の高さだけであってはならないと思います。
一社だけの提案に全てを任せるのも、逆に安すぎる価格を提案されるリスクがあります。
つまり、複数社に査定を依頼することは大前提ですが、一社だけ極端に突出して査定価格が高い、若しくは低い場合には注意が必要です。
どの不動産会社も相場価格は把握しています。自社でそのエリアの取引経験が少なくても、レインズなどで簡単に取引相場を調査、予想することができますので、よほどのことがない限り、大幅に相場よりズレた査定額を出すことはないのです。
極端に高い場合には、高預かり、極端に低い場合には無知であると考えられます。
不動産会社が作成する査定書には、査定価格に幅が持たせてある場合がほとんどです。
基本の査定価格に対して、チャレンジ価格というような表現で、査定価格の110%~120%の上限価格が提案されます。
これは悪いこととは思いません。基本の査定価格がストライクゾーンのど真ん中であれば、多少高めでもチャレンジしたくなるのは売主様としては当然のことです。
それらを踏まえながら査定書を見比べたとしても、売主様としてはやはり一番高い査定価格を提案した会社に依頼をしたくなることは当然といえます。
ただ、売主様として高預かりを見抜く方法が一つだけあります。
それは、 ”仲介提案価格” と同時に ”買取価格” も合わせて出させることです。
いままで、高預かりが起こる仕組みと起こる背景(不動産一括査定サイトの闇を参照)を書いてきましたが、この一言に尽きると思います。
”安易に出せない買取価格にこそ、不動産業者の本音がある” のです!
仲介価格は安易に出せます。なぜなら、その価格で売れなくても不動産業者は責任を取りませんし、リスクもないからです。(言ったもん勝ち)
しかし、買取価格は安易には出せません。なぜなら、その価格で買い取ったら、その価格以上で売らなければ損をするリスクがあるからです。
一例として、3社に ”仲介査定” を依頼したとします。
A社 2500万円
B社 2300万円
C社 3000万円
普通の売主様なら、C社を頼もしく思うことでしょう。おそらくはC社と媒介契約を締結する方がほとんどでしょう。
しかしながら、C社だけ突出して査定額が高いということを疑うこともできると思います。
では、同時に ”そちらでもし買い取っていただけるとしたらおいくらになりますか?” と聞いてみてください。
そして、正式に会社の決裁権のあるものの承諾を取った、”買取査定額” を出してみてもらってください。
もちろん、買取で売る必要はありません!業者の本音を探るためです。
通常考えるなら、買取査定額もC社が他社より高いのが当然です。
しかし、そうはならないことが多いのです。
3社の ”買取査定額”
A社 2000万円
B社 1900万円
C社 1950万円
なんかおかしくないですか?
3000万円で売れると予想した業者が買取価格も一番高くなるのが普通じゃないです?買取の場合の不動産会社の利益率というのはほぼ同じです。
3000万円で売れる自信があるのであれば、2400万円程度で買い取れるハズですし、十分な利益が確保できるハズです。
これが、高預かりの見破り方です。3000万円では売れないことを白状している様なものです。
それでもあなたはC社に大切なご自宅の売却を任せますか?
不動産業界に蔓延する高預かりについて⑤に続きます
~不動業は売主様から始まる~
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